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「うつにまつわる24の誤解」という連載〜精神科医・泉谷閑示氏執筆 [「うつ病」に対する心理療法]

ビジネス書のダイヤモンド社の情報サイト。
とうに完結していた連載企画。
なかなかよくまとまっている。
(などと言っては、専門家に失礼か)
第1回 http://diamond.jp/series/izumiya/10001/

最終回の「『ウツ』が治るとは、元に戻ることではない――新しく生まれ直す“第2の誕生”」というのが、なかなか。
http://diamond.jp/series/izumiya/10024/

まさに、そのとおりだと思う。
「repair(修理)ではなくreborn(生まれ直し)あるいはnewborn(新生)といった深い次元での変化こそが、真の「治癒」には欠かせ」ないとの指摘は、非常に示唆的。
ただし、良いのはそこまで。

この先生は、薬物療法ではなくて精神療法を専門とするらしい。
ダイヤモンドオンラインの連載には、必ず、本人のプロフィールの紹介があって、ご本人のクリニックのHP http://www.izumiya.asia/ もしっかりと記載されている。

しかし、イギリスだって薬物療法との併用が、うつ病治療の基本となっているのに、精神療法専門というのは、どういうことなのだろう。
精神療法専門というと、適応対象の患者を選別しないかぎり、却って最悪の結果を患者にもたらす可能性が高いのではないか。素人が考えても、そう思う。

もちろん、この病院も、初診段階、いや「予診」段階で選別をする。
それも、「初回は原則としてカウンセラーが予診を行って精神療法の適否を判断」する、とある。
http://www.izumiya.asia/reservation.html
逆じゃないのか?
医師が診察してから、カウンセラーに引き継ぐんじゃないのか?
「予診」は診察ではないのだろうか? 医療行為ではないのだろうか?
そもそも、この先生の言うところの「予診」って、なんだ?

英米系の裁判制度では、同じ音で「予審」というのがあるが、これも立派な裁判。
予診は、診察ではないのだろう。この先生のところでは。
その意味では、なかなかに巧妙、いや合理的というべきなのだろう。

否、巧妙であれ、合理的であれ、おかしいことはおかしい。
どうして医師会で問題にならないのだろうか?
私なら、ここへは行かない。
私に必要なのは、薬物治療であって、「カウンセラー」との問答ではなかったから。

クリニックのHPの「for whom」、つまり、クリニックが対象としている患者のページを開くと、「当院の精神療法は、特に次のようなことを感じている方にふさわしいと考えられます。」とあって、24のケースを並べる。
http://www.izumiya.asia/for%20whom.html

必ずしもうつ病だけではない、おそらく精神疾患とは無縁な「生き方」レベルで悩んでいるひとについてまで含まれていることに驚かされる。半分以上、人生相談じゃないのか?

もちろん、一般的な診断分類による患者も、適応の対象となると指摘する。

ひとつ気づいたこと。
ブラウザのURLの上に出る、開いているページのキーワード。
「遷延性うつ病 難治性うつ病 対人恐怖 広場恐怖 人格障害 多重人格 過呼吸 リストカット」と表示される。

たしかに、検索にはヒットするか。そろそろ、営業的な匂いがしてくる。
そうか。解離性人格障害ってのが、いわゆる多重人格だったか。リスカは、境界性パーソナリティ障害とかいうのだっけか。

よくわからないのは、「遷延性」と「難治性」のうつ病は、どう違うのか?
両方とも、俗語なのか?
同じことを見方を変えて言っているにすぎないのではないのか?
「治すのが難しい」つまりは、治療に時間がかかる、遷延する。。。。。

離人症って何かと思って検索してみた。
万有製薬のサイト http://mmh.banyu.co.jp/mmhe2j/sec07/ch106/ch106e.html
「離人症性障害の人は、持続的に、あるいは反復的に、自分の体や精神機能から遊離している感覚があり(離人症)、自分の人生を外側から観察しているように感じる点が特徴です。」とのこと。

よくわからないが、そういうひともいるってことで。
なんとなく、精神療法には合いそうな症状、というより、むしろ精神療法そのものの適応のような気もするが。

ちなみに、このクリニックの先生のところ、「自由診療(自費診療)で完全予約制です。健康保険等の取り扱いは致しておりません。」とのこと。
http://www.izumiya.asia/reservation.html

ううむ。
連載で、なんだかんだ書いていても、結局、そういうことか、というお粗末。

たしかに、そうなのだろうな。
保険点数は30分単位らしいし。保険報酬は安いらしいし。
連載されているのがビジネス書で有名なダイヤモンド社なのだから。

この連載に、プロフィールも載せず、クリニックの名称やアドレスも載せず、真に情報提供に徹していたのならば、ふむふむなるほど、と最終的に納得できるのだが、結局、そういうことかよ、これかよ、ということになってしまうのが、残念な先生だった。

もっとも、すべては患者の自己責任。そして、治ればよいのだから。
(いや、果たしてそれで全て終わりにしてよいのか?)

ダイヤモンドオンラインでの泉谷医師の新しい連載も始まっているらしいが、もう別に読む気はしない。結局、客引き用の連載かよ!というところで、コメントを閉じる。

【追記】
「もう一度、精神科での臨床心理士の「予診」を考えてみた」
http://amoki-san.blog.so-net.ne.jp/2009-12-02

「臨床心理士が腹の底で考えていることw」
http://amoki-san.blog.so-net.ne.jp/2009-12-03-1

【関連エントリー】
「こういうバカ野郎wなコメントもあった【追記あり】」
http://amoki-san.blog.so-net.ne.jp/2010-02-10-3

「まあ、そんなもんか」
http://amoki-san.blog.so-net.ne.jp/2010-03-07-2

【2012年3月6日追記】
へえ、泉谷氏って、こういう人だったんだね。
素顔拝見。
http://www.kenkyusha.co.jp/modules/06_interview_main/index.php?content_id=33
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